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- セラミドケアのお勧め
季節の変わり目は、肌のカサつき、ゴワつきが気になり、肌の調子が悪く感じることがあります。
特に秋から春にかけては湿度が低いため、空気によって肌の水分が奪われ、このような現象が起こりやすくなります。
さらに、春が近づくにつれ紫外線量が多くなり、紫外線の影響も無視できなくなります。
このような肌におすすめなのが、バリア機能をサポートするための「セラミドスキンケア」。
バリア機能は、外的ダメージを防ぐだけでなく、肌内部*からの水分蒸発を抑える役目を担っています。
季節の変わり目、体調の変化によっても肌は敏感に反応し、バリア機能が低下することで、乾燥や肌荒れが長引く原因となります。
そんなバリア機能をサポートして、健やかな肌作りのためにはバリア成分を肌に補うことが効果的です。
* 角層まで
細胞間脂質とセラミド
肌には、皮脂腺から分泌される皮脂と角層細胞で作られ細胞と細胞の間を埋めている細胞間脂質の2種類があります。皮脂腺から皮脂は肌を滑らかにしますが、多すぎるとテカリや化粧崩れ、ニキビ*の原因にも。ニキビ対策として洗顔が推奨されますが、それは皮脂腺由来の皮脂が細菌の温床となりやすく、洗顔により汚れた皮脂を除去して肌を清潔に保つ必要があるからです。
一方、保湿やバリア機能を担うのは、肌の中に存在する細胞間脂質となります。角層細胞内で作られ、細胞が上層に移動する段階で放出され、細胞と細胞の間を満たしていきます。細胞と細胞の間に存在する細胞間脂質は、内部からの水分蒸発を抑えると共に、外部からの異物侵入を阻止します。そのため、細胞間脂質をバリア成分とも呼びます。細胞間脂質が不足すると、バリア構造に穴が開き、そこから水分が蒸発し、バリア機能も脆くなります。細胞間脂質が十分に存在し、細胞の隙間を埋めることで、肌の内側からの水分蒸発や外部からの物質の進入を防ぐことができるのです。
細胞間脂質構成成分は以下の通りとなり、主にセラミドからなる成分です。
* ニキビ予防
細胞間脂質の構成
セラミドはこの細胞間脂質の中で50%を占める成分です。細胞間脂質は、他にコレステロールや遊離脂肪酸などがありますが、コレステロールと遊離脂肪酸はそれほど不足する成分ではありません。
- 20代でセラミド量が最大となりますが、セラミドは特殊な酵素により作られる複雑な成分のため、加齢や乾燥などの要因により減っていくことが確認されています。ただ、セラミドの働きは遊離脂肪酸とコレステロールなどが存在して、初めてバリア効果を発揮しますので、細胞間脂質そのものを補うというのも有用なスキンケアとなります。
化粧品で配合されるセラミド
セラミドには主にヒト型セラミド*1タイプ(化粧品にはセラミド1、セラミド2とセラミドの表示名称がつきます)と味の素や花王が開発した擬似セラミドの2種類があります。
浸透*2湿潤セラミド*3はセラミドの化学構造を模倣して作られ、ヒト型セラミドと同様に脂肪酸やコレステロールなどの成分と一緒に肌の中でラメラ液晶構造となり、ヒト型セラミドと同じ働きを持つものが開発されています。
バリア能力としては、浸透湿潤セラミドは若干ヒト型セラミドより劣りますが、ヒト型セラミドに比べて使用感がよいという特徴があります。そのため、10万円もする化粧品にもヒト型セラミドではなく、浸透湿潤セラミドが採用されているケースもあり、必ずしもヒト型が優れているとも言い切れません。
なお、皮膚にあるセラミドは主に7種類あります。特に重要なのはセラミド1、セラミド2、セラミド3となります。セラミド1は、ラメラ液晶構造を安定化させるためのセラミドで、バリア機能を維持する成分として重要なセラミドとなります。セラミド2とセラミド3は、保湿効果の高いセラミドとなります。特にセラミド2は皮膚のセラミドの中で2割を占めるセラミドとなります。
セラミドを単独で補うか、複合的に補う方が良いのか意見が分かれるところです。セラミドは肌質や肌の状態により不足する種類が異なりますが、不足しやすくなるセラミドとしてはセラミド2、セラミド3が挙げられ、セラミド配合化粧品にはこのどちらかが使用されているケースが多く見受けられます。
*1 整肌 *2 角層まで *3 ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(保護)
乾燥肌とセラミド
乾燥肌の特徴はセラミドの低下が起こること。セラミドが不足して、バリア機能が低下すると、ドライスキンとなり、カサつきが生じます。そんな肌に浸透*1湿潤セラミド*2等を取り入れることで、少しでもバリア不足を補い、皮膚の保護を行うことは重要なスキンケアとなります。
赤ちゃんは生まれたてはお母さんからのホルモンを受け継いで皮脂がたくさん出て肌が乾燥から守られています。しかし、生後2ヶ月も経つとそのホルモンの影響も薄れ次第に乾燥肌へと変わります。 しかも赤ちゃんの皮膚は大人の半分以下の薄さ。乾燥はだんだんとひどくなることもあります。 赤ちゃん〜小学生くらいまではバリア機能が弱く、肌が乾燥しやすくなります。 ここでお勧めしたいのはバリアの要となるセラミドを補うこと。
植物性浸透*1湿潤セラミド*270%配合のディープトリートメントオイルは、サトウキビ由来のスクワランを30%配合することで、使いやすく伸びの良いテクスチャーとなり、しっかりとした乾燥対策を行えます。ワセリンでのケアも悪くありませんが、肌内部*1の水分保持や外部からの刺激が肌に入ることを防ぐセラミドもケアに取り入れられたらどうでしょうか。
*1 角層まで *2 ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(保護)
目的別お勧め商品
セラミド以外にバリア成分そのものを補いたい
唇や髪の保護や艶を与えたい
角層の奥が乾燥する感じがあるインナードライ対策を行いたい
セラミドミルク
ディープトリートメントオイル
ナノエマルジョンディープ
薬用モイスチャーローション
- ユズセラミド*11
エッセンスローション
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しっとりとした使用感が特徴。保湿力が高く、年齢肌に必要な成分をナノカプセルにして配合しました。浸透型アミノ酸等のうるおい成分やEGF(ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1)*4、植物エキスが肌の中へすばやく浸透*5。保湿とエイジングケア*6を重視したい方にお勧めの商品です。
- グリコシルセラミド*11
- スフィンゴ脂質配合*11
フェイスクリームパワーアクティブ
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セラミド細胞間脂質だけでなく、皮脂類似脂質、細胞膜類似脂質の3種類の重要な脂質を補います。シンエイク*7などの美容成分を満載したナノカプセルが肌の中へ浸透*5し、ハリとツヤを与えます。肌に重要な成分を補い、保湿とエイジングケア*6を重視した商品です。
- セラミド2*11
- セラミド3*11
- セラミド6*11
- グリコシルセラミド*11
- スフィンゴ脂質配合*11
アクアナノライズジェルⅢ
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なめらかなハリ肌へ導くレチノール*4ケアジェル。次世代レチノイド「グラナクティブレチノイド*84.5%」を主軸に、レチノールの結果を引き出す先進成分である保湿型ビタミンC誘導体*9や4種のペプチド*10を配合。ハリに多角的にアプローチし、みずみずしいハリに満ちた肌へ導きます。肌荒れ防止成分や保湿成分を充実させ、レチノールの刺激に配慮した処方です。
- セラミド1*11
- セラミド2*11
- セラミド3*11
- セラミド5*11
- セラミド6Ⅱ*11
*1 当社比 *2 製品の抗酸化剤 *3 メラニンの生成を抑え、シミ、ソバカスを防ぐ *4 整肌 *5 角層まで *6 年齢に応じた保湿、ハリのお手入れ *7 ジ酢酸ジペプチドジアミノブチロイルベンジルアミド(整肌) *8 レチノイン酸ヒドロキシピナコロン(整肌):グラント社製 *9 カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸(整肌) *10 酢酸N-プロリルパルミトイルトリペプチド-56、ヘキサペプチド-9、アセチルテトラペプチド-11、パルミトイルヘキサペプチド-12(整肌) *11 保護
ラウロイル乳酸ナトリウムは、ヤシ油と乳酸から合成され、水により分解され、乳酸とヤシ油脂肪酸に分かれることが特徴の肌に優しい乳化剤です。この乳化剤を作るメーカーは日本にはなく、海外のメーカーがもっぱら製造しています。主にセラミドを乳化するために使われ、ほとんどすべてがリペアエッセンス(セラミド複合体原液)を採用している製品に使用されています。
そのため、美容液や乳液などにこの「ラウロイル乳酸ナトリウム」という成分名があれば、リペアエッセンスを配合して、化粧品が作られていると推測可能です。また、その配合量もラウロイル乳酸ナトリウムの表示順を見ればある程度、推定でき、水、グリセリン、BG、ヘキサンジオール、ラウロイル乳酸ナトリウム、セラミド1、セラミド3、セラミド6、コレステロール、カルボマー、キサンタンガム、メチルパラベンという商品なら、その化粧品はリペアエッセンスを20%以下で配合していることを推測できます。
*ヘキサンジオールは、皮膚刺激の観点から通常2%以下で配合されるため、ヘキサンジオールより後の成分は、2%以下の配合量であることが推定できます。
また、美容液やジェルなどの化粧品で水、グリセリン、ヘキサンジオール、セラミド1、セラミド3、セラミド6・・・、ラウロイル乳酸ナトリウムという成分順で、ラウロイル乳酸ナトリウムの表示場所がセラミドより後なら、リペアエッセンスの配合量はかなり少なく、ほとんど配合されていない可能性も考えられます。
※リペアエッセンスという製品の性質上、ラウロイル乳酸ナトリウムが最も配合量が多いため、セラミドより配合量が少なくみえるように表示されている場合、リペアエッセンスの配合量はかなり低いと推定できます。
セラミド配合を売り物にする商品を見極める際には、「ラウロイル乳酸ナトリウム」の表示位置が大変重要となります。